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平凡の味
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きゅうりが4本100円だった
酢漬けにしてみようと思った

レシピを検索した
「まァこんなもんかな」と思って作ったら
材料や手順を間違えていた




数時間漬け込んだそれを小皿に乗せて食べみた
胡瓜は少しの酢と昆布の風味がする浅めの味
人参は軽い塩もみだけで歯ごたえがあって十分美味しい

素朴で普通で当たり前で
それがやさしいと感じる

わたしは
こういう平凡なものを求めていたんだな


実家で何かを食べていたけど
素朴な手作りという記憶は少ない
祖母のチラシ寿司と父のカレー、母の塩辛とアジのたたき
ご飯はいっぱいあった
これが一番覚えていることかな

後は冷蔵庫にあるものを適当に
インスタントのラーメンも箱買いであった
兄達はよく食べていた
わたしは冷蔵庫のたらことハムの切り落としを

親戚の家に行くと味噌汁がやけに美味しいなぁって思った
普通に出てくる夕飯が私にとってはご馳走のような感じがした

夕飯や朝食や
家で食べるご飯の正解が今も分からない

けれども
こうして人参と胡瓜をポリポリと食べていると
普通に「あぁ美味しいなぁ」て思う

食べたいものを食べるということの意味を
100円の胡瓜や人参の味から教わるんだ


命あるものは
命を活かしてくれる


それが
食べ物ってものかもしれない


外食より
デパ地下より
今はただの野菜がいい




平凡さの中の

命の味













■野菜の切り方
by olivelight | 2009-08-25 16:25 | 食べ物
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